モバイラー中ちゃんの気まぐれ桜旅 title 2004年8月28日(土)
曇時々晴

山形県山形市



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1.
ぽつぽつと咲くヤマザクラ。
2004.8.28-山形県山形市(31K)
2.
別の角度から。
2004.8.28-山形県山形市(28K)


旅日記

2005年初夏まで続く、桜のシーズンが始まったはずだ。

だが、暑さが続いているせいかその兆候が見つからない。

桜の花芽は盛夏に作られる。だから、桜の花にとっては、シーズンの始まりは秋口なのだ。
例年なら8月も下旬になれば、秋咲きの桜が早めに開花したというニュースが全国からぽつぽつと入る。だが、今夏は暑さが長引いてしまったせいか、そうしたニュースが全く入ってこないのだ。
頼りになるのは鎌倉 報国寺の十月桜。これまでに2回、8月の花を見ている。しかし「今年は木が不調で、すでに葉を落としてしまった。今年の花は咲かないかも知れない」という悲しい状況だと分かった。この他の鎌倉の桜はどれも未開花。去年8月に見た館林市の桜もまだ。「去年は冷夏だったので早く咲いたのでしょう」とのコメントつき。

私は追い込まれてしまった。8月に咲く桜を見つけないと、せっかく35ヶ月に渡って毎月桜の花を見続けてきた記録が途絶えてしまう。まぁ、記録にこだわらなくとも、どこかで咲いているはずの桜が見つからないというのは残念だ。

そんな中、桜仲間のMさんが、テレビで返り咲き(狂い咲き)したヤマザクラが偶然ちらっと映ったのを見たという。なんでも場所は山形らしい。
TV局経由で桜の持ち主と連絡をとることができた。見に来てもよいという。更に、地図や解説を丁寧に書いたFAXまで送ってくださった。
これまで返り咲きはできるだけ撮らないようにしてきた。本来の開花のリズムに乗った花を主体にしたかったのだ。でも今回だけはどうにもならない。返り咲きを解禁にしよう。

地獄に仏とはこのことである。よし、山形市まで出かけてこよう。

仙山線山寺駅で下車。駅前には立石寺があり、奥の院に行くためには1015段の石段を上り切る必要がある。高校時代に来たときはそれほど疲れることもなく到達できたが、40歳を過ぎた今となってはかなりきついことだろう。いや、今日は桜のもとへ急がないといけない。駅前からタクシーで桜のある場所へ。
桜は工場の敷地の一角にあった。おお、確かに咲いている。持ち主さんのお話どおり、15輪ほどだ。
この木はヤマザクラ。22年前に植えたものだという。今年のように返り咲いたのは初めてとのことだ。
よく見ると、7割ほどの枝で葉がかなり落ち、その枝に花が付いている。きっと、葉が出していた開花を抑える成分がなくなったので、花が開いたのだろう。
また、開花した枝のあたりでは、剪定の後がいくつか見られた。剪定すると返り咲きが起きやすいと聞いたことがあるので、関係があるも知れない。
花は春のもののように円満には開いておらず、少し花びらが縮れている。まだ25度を越える夏日だというのに、季節を越えてけなげに可憐に咲いている。
なぜか写真を撮りにくい場所ばかりで咲いていたため、撮影には苦労した。光線状態もあまり良くない。この花を撮りに来たTV局もTV局だが、持ち主さんがこんなに少ない花をよく見つけられたものだと感心する。

電車の時間まで1時間ほど撮影し、桜とお別れする。偶然咲いてくれてありがとう。おかげで私の連続花見記録が36ヶ月に伸びたよ(笑)。

2,3時間に1本しか電車が止まらない楯山駅へ急いだが、地図だけを頼りに歩いたら駅の反対側に出てしまい、地元のおばあちゃんに道を尋ねないとならなかった。でも、おばあちゃんはかなりなまっていて、話の内容は半分くらいしか分からなかった(苦笑)。
山形駅まで出て、霞城公園まで歩く。ここは春の桜が咲く名所だ。今は青々とした葉が夏の終わりの陽光を精一杯吸収していて、花はない。立派な木が多くあり、いっせいに咲きそろう春はさぞ豪華な眺めだろう。

今回は返り咲きに救われた。開花を見つけた持ち主さんと、TVで見たことを教えてくれたMさんに感謝したい。


今日の食事
上左は加熱できる牛タン弁当。
上右はつやつやで味もよいずんだ餅。
下は味も腰もよいそば。
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今朝までの睡眠時間:
6時間半とやや睡眠不足ぎみ。今晩こそは半日くらい寝よう。

今日の昼寝:
往路の新幹線の中で15分。

今日の新幹線:
今回使ったきっぷは「土日きっぷ」。関東や南東北のJR東日本が、特急自由席も含めて2日間乗り放題。4回に限って指定席も使える。(一部制限あり)
行きは上野発9:42のやまびこ107号仙台行き。併結しているつばさ107号山形行きのほうは指定券がとれなかった。(今日は大曲で全国花火競技会があるので東北方面は全体的に混んでいるらしい。)でも、この時間帯は乗り継ぎの関係で、降車駅の山寺には仙台回りのほうが微妙に早く到着するので、仙台行きのほうがいい。
やまびこ号の隣席には、タレントの菊川怜に似た美女が座っていた。彼女が時々咳をしているので、上着を貸したりのど飴を差し上げたりしたことで会話が始まった。四季を問わず桜を追いかけている私の旅のことを理解してくれた、珍しい女性である(惜しいことにメールアドレスなどは聞いていない(苦笑))。
帰りは天童発20:23のつばさ130号。上野で下車。福島駅でやまびこ号と併結しない、1日に数本しかないめずらしいつばさ号である。
新幹線の車両の中のゴミ箱は使用中止になっている。不便だし、何となく不安を感じる。早く平和な旅が戻ってきて欲しいものだ。

今日の車での走行距離:
0Km。

今日の温泉:
天童駅から徒歩20分ほどのところにある天童温泉で、二見館という旅館の風呂をいただく。水道水よりはほんのちょっと粘りのあるようなお湯だった。最近の温泉疑惑を反映してか、「かけ流しと循環を利用しています」「差し水は一切していません」との表示がなされていた。循環はちと残念だが表示には好感が持てる。

今日の宿:
東京の自宅。
土日きっぷは明日も有効なのだが、山形宿泊プランがうまく組めなかった(乗りたかったJR米坂線の便数が少ないことも一因。午前中に4時間半以上も列車の空白があるとは!)。明日は東京近郊の買い物でこのきっぷを使おうかと思う(特急乗り放題のうまみはないのだが(苦笑))。


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