モバイラー中ちゃんの気まぐれ桜旅 title 2006年11月20日(月)
ネパール・カトマンズ市の天気は晴れ

ネパール・カトマンズ市 リングロード、ダルバールマルグ、王宮



このページの小さな写真をクリックすると、より大きな写真を表示します。
大きな写真が表示された後、元のページに戻るときにはブラウザーの「戻る」ボタンを押してください。

1.
ホテルへ向かうバスから見たリンクロードの桜。
現地の人がたきぎにするそうで、枝のあちこちが切り取られている。
種から育てたらしく、木の形や花の色はまちまちだ。
2006.11.20-ネパール カトマンズ市 リンクロード(61K)

2.
ここは現王宮正面の通り。
私が数えた限りで12本の桜があった。
この木は中でもよく咲いているもの。
左下には王宮の建物が見えている。
2006.11.20-ネパール カトマンズ市 ダルバールマルグ(56K)

3.
桜の手前に物売りのおじさんがいる。
2006.11.20-ネパール カトマンズ市 ダルバールマルグ(61K)

4.
王宮の柵の外から見た、王宮内の桜並木。
かなりよく咲いている。木が元気なのだろう。
中に入れないのが残念。
2006.11.20-ネパール カトマンズ市 王宮(59K)



旅日記

7:30にタイ・バンコクのホテルから空港へ。結局ホテルでは朝食以外なんにもできなかった。タイ航空を使ってネパールを目指すと少なくとも1泊が必要になる。(空港内の簡易宿泊施設を使う方法もあるそうだが、パッケージツアーには不向きだ。)

タイ国際空港を10:45に出発。世界最高峰のエベレストはかすんでいてよく見えなかった。
そしていよいよ目的地であるネパールの首都、カトマンズ空港に到着。いきなりツアーのメンバーが空港職員(らしき人)から不当な要求をされて面食らう。
メンバーの一人は、ツアーガイドだと思って一人のネパール人に荷物を預けたら、チップをよこせという。彼は両替をまだしていなかったため、1000円札を払ってしまったそうなのだ。
また、勝手に荷物を運んでおいて「3ドルよこせ」と言ったネパール人もいた。女性参加者が払おうとすると15ドルに値上げされた。その場はなんとか添乗員さんが収めてくれたが。後でも感じたが、どうも女性が何かを支払おうとすると値上げをするネパール人が多いようだ。

到着して初めて知ったのだが、ネパールはバングラデシュにも抜かれて、アジア最貧国に転落してしまったそうだ(一人あたりGNPは、日本が約3万USドルなのに対してネパールが300ドル(2005年)、バングラデシュが389ドル(2004年))。
ネパールの平均月収は3000円から5000円とのこと。一流企業の社員でも1万円程度だそうだ。15ドルというのは、一般労働者の平均月収の半分ぐらいということになる。それはもらい過ぎである。
通貨の感覚の違いは、この後何度も痛感することになる。そして、ネパール人との価格交渉の必要性や、だまされないように注意することの大切さも知ることになる。

さて、ツアーバスでホテルまで連れて行ってもらう。現地ガイドはVさん。一度も日本に行ったことがないのに、とても流暢な日本語を話す。現地の日本語学校で学んだという。聞いていて信頼できる人だと感じる。「枕ぜに」(ベッドメイキングのチップ)という単語まで知っていたりする。
そのVさんが一生懸命説明してくれているのに私は上の空だ。

空港を出てすぐの環状道路リングロードに沿って、桜が植えられているのに気づいたのだ。やった! 桜が咲いている。
ネパールには3種の桜がある(最新情報では4種とも言う)。そのうち、現在咲いているのはヒマラヤザクラだ。花は一重5弁、独特のピンク色をしている。花の大きさは日本のものとほぼ同じ。樹高は20mにもなるという。カトマンズの開花日はだいたい11月20日頃。日本の秋咲きの桜は春にも一部の花が咲くけれど、ヒマラヤザクラは秋にしか咲かない。 リングロードの桜は、高さ5〜10mもあるだろうか。ただ、人間の手の届く範囲の横枝がほとんど見られない。聞けば、枝を折り取ってたきぎにしてしまうのだそうだ。したがってどの桜もだいたい、幹がひゅーっと伸びて、2mぐらいの場所から横枝がやっと出てくるといった変な形になっている。
世界で一番桜を愛しているのはもちろん日本人であろう。ネパールの人も桜の花が好きなのだそうだが、でも自らの生活のためには街路樹も切り取ってしまうほど厳しいのだろう。桜の枝は良く伸びるから、たきぎにするにはもってこいと言えるかも知れない。 枝が少ないから、花も少ない。やや寂しい木が多い。

それにしてもカトマンズの交通渋滞はひどい。日本の援助で昨年初めていくつかの信号がついたそうだが、車もバイクも人も信号無視をする(「これまでなかったんだから守る必要なんてない」だそうな)。また、センターラインを無視して逆走してくる車も多い。さらに、横断歩道がないので歩行者がどこから飛び出してくるか分からない。車と車、車と人がすれ違うすき間はほんのちょっとしかない。少しでも隙があると他の車がさっと割り込んでくる。クラクションも盛大に鳴らす。大阪の車の10倍くらいだ。残念ながら交通事故も見かけた。
↑クリックで拡大。
ホテルへ向かうバスの中から撮影。
バスの正面でこちらに向かってくる
車とバイクは逆走車だ。
(↑44KB)


現地に赴任した日本人も、最初の3ヶ月ぐらいは練習しないとカトマンズでの運転はできないそうだ。
カトマンズの交通状況を私なりに短くまとめると、
「強引、すり抜け、逆走おかまいなし」である。
今後の国の発展のためには、信号や車線表示、横断歩道設置などの基盤の整備のほかに、交通マナーの教育が必要なのではないかと感じた。

街には、コンクリートやれんがで造られた低い建物がざーっと広がっている。ぽつぽつと高い建物があるが、ホテルだったり公共施設だったりで、それらは人が住む建物ではなさそうだ。
街は全体的にほこりっぽい。古い車が多くて排気ガスがひどいのと、車が土を巻き上げるのだ。ドライバーや歩行者の中には、黒や紺のマスクをしている人がいる。

そうこうしているうちにホテル到着。一通りの説明を受けた後、早速部屋で機材を整え写真撮影に。うれしいことに、Vさんが、オフィスへ戻るというバスでお勧めの場所まで乗せてくれた。
その場所とは、王宮前の道路ダルバールマルグだ。私が数えた限りで12本の桜がある。半分程度は花が咲いていて、それ以外は花がほとんど見当たらない。
2本はかなりいい感じで花が咲いていたので、それらを集中的に撮る。
道行く人は、私が桜の写真を撮っている様子を好奇心いっぱいで見ている。中には、何をしているのかを英語で尋ねてくる人もいる。私もたどたどしい英語で返す。「おまえはトウキョウから来たのか」「トウキョウの近くだ」「トウキョウの人口はどのくらいだ」「周辺をあわせてだいたい1000万人くらいだ」といった会話はこの後旅の最中に何度か繰り返された。
持っている機材は日本で買えばそれほどたいした金額ではないけれど、ネパールの平均的な年収にすれば10年分ぐらいなのだ。撮影中に強奪などあったらどうしようとちょっぴり不安になっていたけれど、なんとか無事に撮影終了。王宮の前では警察官がでっかい銃を構えているので、治安がいいエリアなのかも知れない。まぁ、警察官の銃も怖いが。

王宮正面には歩行者用の信号機もある。日本でも増えてきている発光ダイオード式の最新型だ。青になったので渡っていたら、横からタクシーが突っ込んできそうになり、ぎりぎりで止まった。王宮前でさえ車は信号を守ってくれない。

やがて日が暮れてきた。ちょっとおっかなびっくりで街を歩き、ホテルまで戻る。やはり機材を奪われたりちょっかい出されたりということはなかった。
帰り道で見た王宮内の桜並木がかなり良かった。でも、王宮に入れるのはごく一部の人だけらしい。
そこで花見ができなくて残念だ。



食事などの価格が記載されていることがありますが、これは作成時点のものですので、お読みになっている際には変更になっている可能性もあります。
ネパールルピーは、旅行中の平均交換レート 1円≒0.59ネパールルピー(1ルピー≒1.7円)で計算しています。もちろんこのレートは刻々と変わりますのでご注意ください。


今日の食事
上はすてきなホテルでいただく
充実の朝食。
中段はタイ国際航空のラムカレー、うまい。
下はネパールのカレーいろいろ
(もっとたくさんの料理が出ました)
(↑46KB)


今朝までの睡眠時間:
5時間。おぉ、眠いぜ。

今日のフライト:
バンコク・スワンアプーム国際空港10:45発 カトマンズ・トリブヴァン空港13:00着(タイから見てカトマンズの時差は+1時間15分、所要時間3時間半) タイ国際航空TG319便。機材はボーイング777-200。
カトマンズ空港でフィルムをX線検査機にかけないよう交渉するのが大変だった。

今日の昼寝:
なし

今日の車の走行距離:
なし

今日の宿:
ネパール カトマンズ市のホテルマーラ(Hotel Malla)。一応4つ星ホテルだが、洗面台の水はちょっと茶色くてもちろん飲めない。シャンプーなどのプラスチックの小瓶は詰め替えて使っている。トイレの紙もやや悪いし、ひと巻きの長さが短い。石鹸の泡立ちも良くない。
国情がホテルの中にも反映している。
サービスとしてミネラルウォーターとフルーツ盛り合わせが置いてあったのはまあまあかな。



次の旅日記(2006年11月21日「 ネパール サーガ村、ドゥリケル ヒマラヤホライズンホテル。+パトレケット村でさくら植樹会に参加 」)へ]
前の旅日記(2006年11月19日「 タイへの移動日 」)へ]

[2006年秋から2007年夏までのインデックスへ]
[モバイラー中ちゃんの気まぐれ桜旅 メインページへ]